逆児:東洋医学では

逆児:東洋医学では

*どうして逆児に?
(1)お母さんの身体が冷えているため、胎児が頭を置くべき位置が快適でないので逆子になってしまう。
 冷え性の方がこのタイプです。手や足が冷たく、寒がりやでしかも
暑がりといった方です。
 暑がりやさんの身体がどうして冷たいのかと疑問に思われるでしょうが、暑がりやさんは薄着になりがちですし、冷たい飲食物を多く摂取します。そのため、身体は冷えているのです。

(2)お母さんの呼吸が浅いため、胎児の頭が「みぞおち」の部にあっても圧迫感がないので、逆子になっている。
 人体の胸部と腹部は横隔膜で隔てられています。
この横隔膜が上下することにより呼吸が行われています。つまり横隔膜が下に下がると吸気ができ、上がると排気ができるのです。
そこで、深い呼吸をするということは、横隔膜が大きく上下するということで、横隔膜が大きく上下すれば、「みぞおち」部にある逆児の頭部は常に圧迫され、胎児に窮屈な思いをさせることになります。
胎児も人の子です。窮屈な思いをするよりも快適な状態が良いはずです。そこで正常な位置に戻ると言うわけです。

(3)骨盤周囲の筋肉の緊張や関節が硬いため、骨盤腔内(下腹部内)の血行が悪くなり逆児になりやすい。
 また、お母さんの骨盤周囲の関節が固かったり、筋肉が緊張していると、胎児の動きが制限されるため、逆児がもとに戻りにくくなります。

*では、どうすれば?
(1)身体を冷やさず温める。
 これには二つの方法があります。
A.家庭ではクーラーを使用しない。仕事など、やむを得ない場合は冷え対策を考慮したファッションに身を包む。
B.身体を冷やす食物を極力控える。
 とても大切なことなのに、意外と考えられていないのが食事です。
食べ物には体を冷やすものと温めるものとがあります。
 逆児になってしまった場合、体をなるべく温める必要があるので冷やす食べ物を控え、温める食べ物を多く食べましょう。
特に果物やケーキや甘味の菓子類、アイスクリームやジュース(清涼飲料も含む)等は、極力控えるようにしましょう。
また、サラダ類ですが、夏場でも生野菜サラダではなく、温野菜サラダにして食べると良いでしょう。

(身体を温める食べ物)
・かぼちゃ、さつま芋、にんじん、大根、カブ、レンコン、ごぼう、長いも、自然薯などの根菜類。
・ひえ、アワ、きび、あずき、とうもろこし、米などの穀類。
・ねぎ、にんにく、ニラ、などの薬味系。
・小松菜、キャベツ、白菜など冬野菜。
・赤身の肉、卵、チーズ、魚、魚介類など。ただし、食事全体量の30%以内に抑えるのが理想的です。
・りんご、さくらんぼ、もも、ぶどうなど寒い地方の果物、つまり岩手で収穫できる果実です。でも、食べ過ぎはいけません。三日に一度ぐらいにしましょう。

(身体を冷やす食べ物)
・夏野菜全般:ピーマン、トマト、きゅうり、なす、とうがん、セロリ、など。
・牛乳、豆腐、白砂糖などの白く精製された食品。 
・果物全般:特に、バナナ、パイナップル、みかん、レモン、など暖かい地方の果物。
・ケーキなどの甘いお菓子類、ジュース、ソーダ系の清涼飲料水、栄養ドリンク剤。
・化学的に合成された食品添加物および調味料。

(2)深呼吸をしましょう。
 そうです。ゆっくりと、大きな呼吸を繰り返します。これで横隔膜を下に下げ、逆児の頭をグングンと押してやりましょう。

(3)骨盤周囲の緊張をほぐすには、とにかく身体を動かすことです。散歩でも、家事労働でも、なんでも良いから身体を動かしましょう。
はり・きゅう いわしな治療院