「ンダスケェ!なんくるないさ。」 VOL.2  2006年二月 その5

 どなたも経験のある事だと思うが、不安になったり、緊張したりすると小便
をもようしたり、またそれが近くなるものである。
それが一般人、普通人、つまり常識人です。
で、自称常識人である僕も、皆さん、そうなられるように尿意をもよおしたってわけ。
それがね、
 『ちょっと、小便したくなっちゃったな』
そんな前触れっていうか、予告っていうか、そんなもんがまるでなくて、いきなり、突然、唐突に、
 『ウッ、小便してぇ。』
って、なったんですよ。
皆さんも覚えがあると思いますがね、こう感じちゃうと、もう我慢がきかない。気持ちがね、
 小便してぇ
ばかりに傾いてしまうんですよ。
で、何かで気を紛らそうかってね、テレビがついていたから、そっちの方に神経もっていってみたんですよ。
そしたらね、間が悪いときには何でも間が悪いんですね。
トークショーでしたよ。
ホストとゲストが、自分とこで飼ってるペットの猫に、排泄場所を教えるって話しでしたよ。
 「その場所でね、シーシー、シーシーっていうと排尿するんですね。」
これ聞いたら、ますます、
 小便してぇ
って、なっちゃったんですね。
気が紛れるどころじゃありません。意識は下腹部だけ。
テレビではシーシー、シーシーってのを、笑い転げて話してる。聞かなきゃいいんだと気をそらしてみるが、
 「しーしー、しーしー」
って単語だけは耳に入ってくる。
僕の下腹部の我慢は限界に近づきつつあった。

  (つづく)