「土門拳記念館」

 7月17にち、18日の連休を利用して、寿寿子さんと名か東北の小旅行に行ってきました。こースは、
  16日、正午、自宅を出発。
盛岡〜秋田(新幹線・こまち)〜酒田(ここで一泊)
  17日。午前9時30分ホテルをチェックアウト。
土門拳記念館(ここで、三男と合流。彼の運転で)由良海水浴場(海水浴を楽しむ)〜山形(三男のアパート泊)。
  18日。午前8時30分、出発(三男の運転で)。
山寺参拝〜仙台〜盛岡(高速バスで)。〜午後7時帰宅。でした。

 梅雨の中休みの快晴が三日間も続いたこの小旅行は、計画全てをクリアーでき満足のいくものでした。

ただ、土門拳記念館では、
 「おや、ここはそうなんですか?」
と、今日でもこんな不公平がまかり通る公共施設があることに驚いてしまったので、一言、言わせて戴きます。

みなさんは、公共施設を身体障害者が利用する場合、半額とか、全額フリーとかの割引制度があるのを御存知でしょうか。
公共施設ばかりでは無く、民間施設(映画館、美術館、動物園等)にもあります。

この制度は、健常者に比べ、身体障害者が諸々の施設を利用したさい、その施設が利用者に与えられるもの全てを享受できないと言う配慮から実施されている制度だと僕は考えています。

土門拳は写真家(無論、御承知のことと思います)で、この記念館は彼の写真を並べてあります。
ここに、僕のような視覚障害者が訪館したら、健常者が獲得出来る施設からの恩恵をうけられるのは、せいぜい1、2割でしょう。
それなのに、この記念館の入館料が健常者と障害者が同じであるのは不公平だと思う。
全国の諸施設が取り入れている身体障害者割引を、この施設が取り入れない理由を問うべきだったのかもしれなかったが、視覚障害者が写真などの視覚によって観賞する芸術作品を、観賞しようとする僕が変人なんだろうか?なんて、弱気になって、それは実行しなかった。

 土門拳は晩年、身体が不自由になり、車椅子で行動したとの記述が記念館にあった。それなのに、この記念館で彼の写真を観賞するコウすに階段がある。
車椅子のスロープは無かった。
記念館を設計した人の配慮が足りないのか、そのプランにOKを出した人の配慮が足りなかったのか知らないが、五体不満足な者でも芸術作品を観賞する権利はあるのだから、世間には多種多様の形態を持つ人間がいて、多種多様の形態が来館する事を考慮すべきであり、もしもそのような認識が無いのなら、そのようなヘッドは据えかえた方が良いだろう。

 それでも、寿寿子さんとの半年ぶりの旅行、それに三男との観光は楽しい想い出の一つになった。